過日
お伝えしました通り、長寿モデルエルマリアッチが廃盤となった事で、
ラインナップから鉄MTBが消滅した
SalsaCyclesですが、
ラインナップ中鉄含有率が減った分、ロケット鉛筆式に増えて来たのは
カーボン。
「カーボン」と聞くと、未だに尖ったイメージがまず頭に浮かびますが、
そんな時代はとっくに終りを迎えており、遊び心全開のカーボンってのもあるそうで。
今回デビューする
「WoodSmoke」などは、
その最右翼に位置するモデルで、
基本的には29+ホイル前提ですが。
詰め放題詰めたリアセンターと、
交換式のエンドピースとで、
27.5+ホイルでも遊べる様に設定した、
軽量オモシロトレイルバイク。
リアセンターは最短設定で400mmと馬鹿短い。
29+の太っといタイヤを呑みつつ、リアセンターを詰めるとなると、
ドライブサイドのクリアランスを如何にして確保するか?が問題になる訳ですが、
Salsaが選んだ手段はドライブサイドの
「エレベーテッドステー化」。
カーボン29+としては先行していたTrekのStacheと同じ方法ですね。
クリアランス問題は一撃で解消しますが、
反面、剛性バランスは崩れる
はずです。
その「はず」というネガを消すのはきっと、
カーボン素材ゆえの各所最適化。
この構造を鉄で作ると・・・、
悪ふざけみたいなモノなる可能性大。
「Salsaはやっぱ鉄っしょ!」
という意見も未だ強く残るかと思いますが、
Salsaの考える「29+トレイルバイク像」を、
最適な形で実現する為の一つの方法として、
「カーボン素材」は必須だったのではないか、と。
乗ればきっとウットリする程に楽しいでしょうが、
フレームで
¥245,000という価格は、
中々にパンチ効いてるなぁと思わずにはおれません。
オーナーになる人が
妬ましい羨ましいですね。
そういったフラッグシップモデルに対し、
グッとリーズナブルで遊び倒せそうな、
27.5+のアルミバイク
「Timberjack」は、
残念ながら国内扱い予定が無いとの事。
本国から取寄せた場合の価格と納期は?
タブレットで調べてくれるかと思いきや、
担当者持っていたのは
キャンパスノート。
「後日確認してから連絡しませう」との事ですが、少々不安が残るのは私だけでしょうか。
ささ、次へ参りましょう。
己がビンディング派である事が、
恨めしくなるほどイカしてる、
そんな
Atom-labの新フラペ。
意味が有るのか無いのか?
よく分かりませんが削りまくりです。
しかしMTB愛好家にとって、削りとアルマイトは
「脂と塩」みたいなモノで、
その二つが揃えば無条件に美味しいと感じてしまいますから、意味など無用。
Paul-compの製品なども、
その弱みを巧みに突いて来ます。
手に取り眺めながら、
「此処でチャックして~、
此処からバイト入って~、ん?」
と、見ているだけで楽しめる、
これぞ削りモノの醍醐味なり。
自転車用品の付き合い方としては、実に不健全と言えましょう。
ええ、「脂と塩」ですから過剰摂取が不健全である事は当然なのです。
故にこのブレーキマウントなどは、
不健全の極みと言えましょう。
着けたとて性能の向上のなど見込めず、
視覚的主張も限り無くゼロに近い。
しかしポールの機械式ディスクを使う際、
その美しい仕上がりのキャリパーが、
野暮ったいマウントに乗っていると・・・。
こんなマウントが欲しくなるという気持ちは分らんでもないですな。
そんなポールの国内代理店はMXインターナショナルでありますが、
今回、「もう一つの代理店」となった
Simworks。
Simworksで扱うのはポールに別注をかけた独自カラーの製品。
ポールオリジナルの製品とはまた違った雰囲気を醸しており、
より使い回しが効きそうに感じるのは、ワタクシが日本人だからでしょうか?
様々なメーカーの魅力を引き出すべく、
独自且つ具体的な目線をもって、
インパクトの強いコラボ製品を放つ、
そんなSimworksが世界を唸らせた、
本所の
チタン合金製フェンダー。
NAHBSに参考出展した際には、
何故かジジイばかりが群がって来たそうで、
世の万人に向けた製品では無いとしても、
凄まじいインパクトを持つ事は確かでしょう。
チタンマニアの皆様、おめでとうございます。
あと、Simworksが1年以上前からゴソゴソやってた初のオリジナルフレーム、
「Doppo」が遂に出撃準備完了目前となったそうで、10月にも飛び出しそうな勢い。
製作担当はSimworksと同じ愛知県の、
ハットリ製作所(SHIN)と言う事で、
随所の造形にSHINらしさを感じます。
ただその車両の持つ方向性、
つまりキャラ設定に関しては、
Simworksのブランドコンセプトと、
ピタリ一致するモノとなっている模様。
「マルチパーパス」を謳って中庸な製品を作れば何かと楽だろうに、
敢えて色濃い
「クセ」をつけて来る所がSimworksのSimworksたる点。
リアセンター440mmという長さは、
リアパニア積載前提を示しており、
49mmというフォークオフセットは、
やはりツーリングへの指向が明確。
スペック的な派手さを抑えながら、
それ故に長期に渡って愛用できる、
そんな狙いが透けて見える様です。
Simworksコンセプトを体現するオリジナルフレームDoppo。
こういった動きが次々と沸いて来れば、日本の未来は明るくなりましょうな!