エイプリルフールの日曜日。
東京へ行ってきました。
目的地付近の高田馬場駅を降り、
足元に目をやるとこんなのが。
新宿区は全て禁煙と言う事で、
何とコンビニの前にさえ灰皿は無い。
東京、恐るべし。
高田馬場の如何なる所か、
全く知りません。
東京のどの辺に位置するのか?
どれ位の賑わいなのか?
他に何があるのか?
そんな事を知らなくとも、
ワークショップモンキーさんが在る事は知っている。
つまり自分にとって高田馬場とは、
モンキーさんのある土地の名前である、
と認識している訳です。
という事で、本日一つ目の目的である、
「御本尊様へお参り」を試みましたが。
定休日でした。
調べてから行けっつー話です。
携帯に向かって、次の行き先を歌いかける。
「中っ落合~♪ビョ~ブファクトリ~♪」
型遅れのただの携帯電話では、
何の答えも返って来る訳も無く、
家で見てきた地図を思い出してただ歩く。
暗渠の出口がラヴホテルみたいだ、
等と観光しもって、ええ。
この大通り沿いの、
ヤレた感じの家の一階って言ったから、
即ち二階建て以上のヤレた家を探す。
・・・コレか!
違うか。
・・・コレか!
違うか。
いや、違う事無いか?
いやいや、違う事無い事無いか。
コレか!
・・・って、東京堂?
おお!カブの店として有名な東京堂さんではないか!
へ~、こんな所にあったんや~。
まぁ今何処にいるか、イマイチ分かっていないけど。
コレだコレだ、
ビョブファクトリー。
BYOBとは
「Build Your Own Bikes」の略で、
自分の自転車を自分で作りたい!
そんな人へ道を拓くフレーム製作スペース。
自分の好きな形・好きな寸法で設計し、
部材であるパイプを買い、加工機械で加工し、
それを組み立てマイマシーンを作る。
段取りの進め方、工具の使い方は、
常駐しているボーイが全て教えてくれる。
が、作るのは全て自分。
その結果出来上がった一台となると、
それはそれはもう・・・ねぇ。
作るのが邪魔臭い、という人も居るでしょうが、
学生の頃の、技術実習の時間みたいで、
オッサンにはときめくモンがありますな。
普通に良いモノは、世に数多とあるし、
性能と価格のバランスを考えれば、
オーダーフレーム、ましてや自作フレームなんて。
でも、他人が如何言おうが、
「自分はこの形が、この寸法が良いと思うんだ」
そんな怨念や情熱がある人には、
気持ちの捌け口や、念の出口として、
こういう場所がある事は、とても意義のある事では?
そんなBYOBのオープニングに行ったついでに、
知人から依頼されているシクロの図面を叩く。
あの体型なら、あのパワーなら、
そして彼の使い勝手を考えるなら・・・。
更に立ち姿や、乗り味のバランスを、
想像膨らませて数字を叩き込み、
アアでもないコウでもないと、少しずつ詰める。
この作業だけでも楽しいモンですが、
それを自分で作るとなるなら、もう。
このオープニングパーティーでは、
自分なぞよりも遥かに昔から自転車に乗り、
自転車業界に携わる
レジェンド超人達とも、
話をさせて頂く機会がありました。
過去に自分が遥か高みに望んだ人々が、
何を仕掛け、どの様に時間を過ごしてきたか、
そんな話を。
業界内において中間管理職的年齢に達した自分は、
いつまでもそんなレジェンド達を見上げているばかりでなく、
こんなBYOBファクトリーの様な、ガツンと来る何かを示して行かなければ、
勿論、そんなに余力も甲斐性も無いけれど、それでもやらなければ。
帰りの新幹線の真っ黒な車窓を眺めながら、改めてそう考えた4月1日でありました。