井戸端監視カメラ



湿原行。

湿原行。_c0189724_2011296.jpg
近頃、何故か妙に早く目が覚めます。

中でも今朝は特別早かった。
いや、早いのか如何なのかさえ微妙な、
午前三時起床、もはや異常。


で、眠くなければ、する事も無いので、
正座をしながら夜明けを待ち、
充分に明るくなった所で飛び出せ青春、その時六時。

湿原行。_c0189724_20141624.jpg
何に乗るか?何処へ行くか?
その事を三時から考え続け、
出た答えは「シングルMTBで遠くへ行く」

家を出て北上し、大原を抜けて、
京都ワースト5に入るであろう百井峠を越え、
有名な小説のモデルにもなったという修道院脇を通り、
更に上ったり下りたりしていると、
大好きな某「山の集落」に到達。

現代において、集落へ通じる唯一の道が、
未舗装道路ってのは、とても魅力的。

湿原行。_c0189724_20143287.jpg

一度使ってみたい「公衆電話」

衆の文字が「梟 フクロウ」みたい。




目覚まし爽快ライドとして、
この集落を目指す事はよくあるのですが、
本日はまだまだ行ける、何せ時間がたっぷりある。

湿原行。_c0189724_20145147.jpg

先日の台風で降った雨が、
染み出し続けている川を越えて、
また上ったり下りたり上ったり下りたり。


この辺は、冬になると強烈に雪が積もって、
これ以上先は、自転車でも全く入れなくなる。

あと3ヶ月後には、そんな風になっているのか、
と思うと感無量。
湿原行。_c0189724_20151248.jpg
上ったり下りたりが、上ってばかりになる頃、
そこは京都府下で2番目に高い山の取っ掛かり。


通常、此処へは多段変速の自転車で来るけれど、
シングルで来ても、別にそれほどシンドイ訳でも無く、
ならばシングルとマルチの差は一体何なのか?
と、小首傾げながら、小道を担ぎで歩いて行く。

答えは多分、涼しくて気分が良いから、
気が紛れてるだけ、なんだろうとも思いながら。

湿原行。_c0189724_20163851.jpg




チョッとの担ぎタイムを終えると、
いつも走っている植林の杉林とは違う、
素敵なトラックが見え始め~の。


湿原行。_c0189724_20171972.jpg



明るい緑が目の前に現れ始め~ので、
幸せ溢れるダートを噛み締めながら進むと。


その先には。

湿原行。_c0189724_20173616.jpg

メルヘンちっくな高層湿原が。


まっ透明な水が音も無く流れ、
日の昇りきった空は真っ青に晴れ、
車の音はおろか、人の気配も、風の音も聞こえず、
キツツキのドラミングの音だけが時たま響く。

ん~、楽園じゃぁ~・・・。

湿原行。_c0189724_2017542.jpg
あんなに纏わりついたコバエも、
チョコチョコ刺してくる蚊も姿を消し、
暑くも寒くも無く、運動でかいた汗もすぐに乾く、
こんな日が一年に一体何日あるのか?


そうそうありまへんで~、
今日は当たりでっせ~、
と、今此処にいるラッキーを噛み締める。

クッチャクッチャクッチャクッチャ・・・。

湿原行。_c0189724_20181112.jpg
一服一服、くたびれましたわいな。

街のコンビニで買って来た牛乳を、
メタで沸かして、紅茶を放り込む。


山の上やと、気温が気温ですからね、
こういうんが美味しい季節になりました。

そいつをすすり、高カロリーな蒸しパンを喰らう。
実に素晴らしい朝飯ですな、うんうん。

湿原行。_c0189724_2019458.jpg
胃を満足させて、小一時間ほど呆け放題呆けたなら。

どんどん行こうぜ、湿原の中。

京都の湿原というのは、
かなり稀少で保護する必要があるそうで、
湿原内には木道が通っております。


が。
MTBが好きなら敢えて呼ぼう、「ラダー」と。

湿原行。_c0189724_20193017.jpg

そんなラダー。
幅もあるので、普通に走る分には問題なく、
危なげ無く走れるのですが・・・。

こんな分岐路で、自分は左に行きたい、そんな時。
どうするか!

ジャックナイフタ~ンッ!
じゃなくて、下りて押す、これが正解。

湿原行。_c0189724_20195944.jpg

湿原地帯を抜け、
鹿の群れを2パックほどやり過ごし、
半径5km以内には、まず人間が居ないであろう中を、
ぐりぐりと漕いでシングルトラックを楽しむ。


この辺まで来ると、エンジン暖まって来まして、
豚足のくせに延々立ち漕ぎ出来てしまうこの不思議。

湿原行。_c0189724_20201734.jpg
以前はキャンプで、
もっと以前パーティーでお世話になった、
某キャンプ場の背後の山の峠のお地蔵さんに、
ご挨拶をしたな・ら・ば。

あとは只管、七曲りを下って行く。
クイっと曲がって、ダーっと下って、
クイっと曲がって、ダーっと下っての繰り返し。

下る分には良いけれど、反対に登るのは絶対に嫌、
それ位延々繰り返す、もはや面白くも無い程に。

湿原行。_c0189724_20204088.jpg
台風の影響で、崩れてしまっている所も多々在れど、
自転車であれば、何とでもなってしまう。

この自在感に魅了されてまうんよね~・・・。


とボケながら走っていると、
ふくらはぎに激痛が!

・・・蜂に刺されていました。
そう、秋は蜂がハッスルするそうなので要注意。

湿原行。_c0189724_20205855.jpg


そんなこんなで、
リジッドフォークでダートをいなしている間に、
人の気配がし始めたなら、そこは久多の集落。


この世に一人っきり、
そんなファンタジーの世界は終了終了。


湿原行。_c0189724_20212021.jpg
「マシーン」
KellyのシングルMTB

「サドルバッグ」
・替えチューブ・ミニツール・ライター

「フレームパック」
・水・牛乳・蒸しパン・シエラカップ
・メタ・ミニポンプ

「ジャージのバックポケット」
・パッチ&マニー入りの小銭入れ・カメラ

鯖街道まで出て、日本海の方向を望み思う、「まだ行ける!」と。

でもそれは多分、今の気分だけであり、
1時間後には切れ始めて、ベロ出してへーへー言い出すはず。
だから今日の所は撤収撤収~。

さぁ店開けよ、仕事しよ。
気のせいか、自転車乗りながらでもやたらに眠いけど。


仕事前に舗装・未舗装合わせて約70km、そんだけ遊べる幸せに南無南無です、実に。
by kaleidocycle | 2011-09-08 23:59 | 無駄
<< 秋の実り。 展示会シーズンスタート。 >>


空井戸サイクル

by kaleidocycle
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
以前の記事
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
空井戸サイクル
(カライドサイクル)

〒602-8044
京都市上京区堀川下立売
東入ル東橋詰町167-2

℡ 075-755-6627

kaleidocycle.jp
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧