先日、ツーリング車用ホイル(リムブレーキ用)の依頼を頂き、
「ハブは何使おうか」という話になりまして。
まぁデオーレで充分なんじゃないの?という所から始まって、
「いや!出先で何かあるの嫌なので、もっとハイグレードで!」となり、
シマノのカタログを捲っていると・・・ある事に気がつきました。
それは
「ツーリングバイクに適したハブが結構少ない」と言う事。
ディスク全盛の今ですから、ディスク仕様の自転車ならハブ選び放題ですが、
非ディスクのリムブレーキ用となると、実は結構少ない。
デオーレの一つ上は今は
「SLX」ですが、SLXはディスク用のみのラインナップで、
双子グレードの
「T系LX」という非ディスクのラインナップも出たのですが、
未だ出回るほどでは無い状態で、これからに期待、の製品。
じゃぁ
「XT」で行こう、となってもコレはコレで・・・。
現行
「770XT」は、非常に良く出来た製品ですが、長期のツーリングに使うとなると、
今の所は設計上の
爆弾を抱えており、あまり「お勧め!」という感じではない。
「じゃぁ思い切ってXTR、行くか!」
とキヨブタ気分で大枚叩いてみる。
確かにXTRであれば、何の文句もある訳無い。
しかし!
現行の
「980XTR」には、ディスク用ハブしかない。
そう、知らぬ間に非ディスク用XTRハブは消えていた。
つまり、究極のリムブレーキホイルを組もうとすると、
旧型の
「970XTR」のハブを用意しなければならない。
でも、当然廃番になった製品なので、残り僅かな状態。
おぅ・・・なんてこった・・・。
勿論、ディスクブレーキ用ハブと、リムブレーキ用リムを組み合わせても良いのですが、
ディスクをつけるスペースの分だけ、フランジ幅が狭くなり、
ホイル剛性は僅かながらも下がるので、
荷物を満載するツーリングバイクの使用用途としては、あまり嬉しくない。
シマノ以外から選ぶとしても、シマノのコストパフォーマンスと信頼性に慣れ切った感覚には、
他社製品には、どれも何らかの欠点を見つけてしまう。
そう、時代は
「リムブレーキでの酷使」という想定を置いてけぼりにし始めていたのです。
確かに「リムブレーキでの酷使」なんてのは、過激なツーリングくらいでしか想定しないでしょうし、
そもそもツーリングがどれだけメジャーな遊びかと言うと、
「ツーリング専用!」と言う感じのフレームが、パッと見渡して、
ロングホールトラッカーくらいしか見当たらない事からも、それほどメジャーでない事は明白です。
しかし、改めて上記の様に並べてみて、ハブ選択の狭さを感じると・・・寂しい。
まぁ、ツーリングバイクもディスクの時代、と言えばそれまでなのでしょうが、
今後は、T系LXのハブがどの様な製品なのか?をボチボチ触りながら検証して行くと共に、
それがツーリングでの使用において「定番」と呼べるモノである事を期待して行くしかありません。
心配性、且つツーリング野郎のアナタ。
非ディスク用ハブの最高峰「970XTR」は気付けば消えておりました。
今なら、全国の自転車屋の店頭に残っているでしょうから、
必要と感じるなら、今すぐ探しに出掛ける事をお勧めします。
「XTの爆弾」が何なのか知りたい人は、近所の自転車屋さんに聞いて下さい。