何故なのか?
せっかくの休みだと言うのに、
パラパラと小雨降り、
空気は妙に蒸し暑い。
「北へ向かえば涼しかろう。」
と言う単純至極な思考の下、
京都市北区の北の端へ。
随分前から、橋が落ちたまま。
しかし、否、だからこそ、
ファイト一発越えて行く。
道は当然ザクザクで、
最早、ジムニーでも通る事は叶わなそう。
隣の草むらでは、ウリボウがゴソゴソと。
コヤツ等も、真っ暗な夜なら、
この溝に嵌ったりするのだろうか。
しかしまぁ、車が通れようが通れまいが、
天は我に完全なる移動道具を与え賜うた。
車が数年は通っていないと思われる道を、
歩くのと同じくらいの速度でMTBが行く。
歩くスピードなら、いっそ歩いて此処まで来い!
という話かもしれませんが、街から此処まで約25km、
歩いて来るのは・・・キツイなぁ。
だからやっぱり素敵さ、満点バイク。
杉林の間を抜ける林道で、
山の天辺付近まで上ったら、
その先は雑木林のシングルトラック。
シングルトラックと言えば聞こえは良いが、
まぁただの登山道ですわな。
狭過ぎてハンドルがガシガシ引っ掛かったり、
下りからの上り返しがやたらと急だったり、
倒木が其処彼処に現れたりと、
決して快適なトレールライドではナッシング。
けど、ビンディング嵌めたまま、
上れない上りを、無理矢理木を掴んで上ったり、
蜂の警戒音が聞こえる様な空耳に怯んだり、
落ち葉を潤滑材に崖をズリ落ちたりしながら、
山の中を進む事、その事自体が愉快な訳です。
ここに初めて来た時、このマホラ谷で迷い、
「こ、此処から出られへんのでっしゃろうか・・」
と、泣きそうになった事がありましたが、
そんな「苦味」も含めて、楽しいなぁ、なんて。
ただ、林道に出た所に看板がたっており、
「行方不明者捜索願」なんて文言が見えました。
自分が探される方になるとマズイので、
山奥の方に行く際は、
昭文社の「山と高原地図」 & 方位磁石
を忘れずに持って、二人以上で入る方がベターですね。
しかし・・・山なんてのは、独りになれるから面白い、
とも言えるモンで、ムニャラムニャラ・・・。
まぁ好きな様にしましょう。