寒いっすね。
こんな日は暖か~い家に籠もって、
結露した窓に「アホ」とか書いて過ごすのが一番。
嘘です、走っていればやがて汗をかくので、
走り出すべし走るべし、さすれば毛穴は開かれん。
とか言う前に仕事ですね、仕事仕事。
此方、数日前に組んだ197mmハブのホイル。
ホイルの御相談で来られたお客様から、
「ハブのお勧めは?」と聞かれたのですが、
「丁度良い」とお勧めする197mmハブ・・・か。
最低限のコストで最良の結果となると、
Hopeになりましょうが国内流通は無い。
なので、調べてみてもしHopeが良いとなれば、
海外通販で買って来て下さい♪となった今回。
自転車屋が海外通販&持ち込みを提案するってのはどうかと思いますが、
確実に有効な策があるのに知らんぷりってのも・・・ねぇ。
自転車屋は自転車やそれに付随する用品を提案・販売・作業するのが仕事ですが、
それよりなにより、お客様が自転車生活を
快適に過ごす為の道具であらねばなりません。
まぁそれだけで終わるとただの綺麗事で、メシ喰えない→廃業一直線。
なので提案してみたいのです、「缶詰バー」的なプランというモノを。
Salsa Timber-jack(缶詰Bar/M寸) ¥238,000(税別)
サルサの戦略モデルであるティンバージャックは、
フレーム¥54,000、完成車¥228,000と、
かなりリーズナブルな設定となっていますが、
「自分が乗るなら完成車よりも・・・」
という妄想に基き組んでみたのが此方。
フォークは
Manitou/Machete110。
完成車のReconも悪くは無いですが、
フォークを泉に落とした際に女神様が出て来て、
「貴方が落としたのはどちらのフォークですか?」
と聞かれたら「マチェーテです!」と答えちゃう。
タイヤもせっかく履けるのだから、
フルサイズセミファットの
27.5x3.0。
コンポは山の王道・
SLXをフルアッセンブル。
ハブもSLX、クランクもSLX、ブレーキもSLX、
チョビっとしたコストカットよりも信頼性重視です。
ティンバージャックのキャラを考慮して、
スプロケは
ロー46tのメガサイズをセット。
そう、純然たるトレイルバイクというよりも、
山を軸とした様々な使い方、
例えば
林道ツーリングや
キャンプライドから、
日常の
トレイルライドまでをシームレスに繋ぐ、
それがティンバージャックの狙いですから、
レシオカバレッジは大きめであって欲しいのです。
その点、フロントダブルが有効なのですが、
左にフロントシフターを取り付けると、
「アレ」の取り付け場所と被って来てしまいます。
「アレ」とは
ドロッパーポストのリモートレバー。
無理矢理押し込めば何とでもなるんですけど、
使い勝手が悪くなりますからねぇ。
で、ドロッパーですよ。
シートチューブが屈曲したフレームは、
シートポストの上げ下げ余地が少ないですし、
実際に一台をマルチに使うとなると、
ドロッパーポストは是非導入したい所。
しかしドロッパーは安くはありません。
更に言えばコストと内容のバランスを取ったパッケージングを提案する、
参考展示車両として組むとなると、そのコストが見積書にドシンと圧し掛かって来ます。
価格を抑えてポジションの自由度を諦めるか?
ポジションの自由度を上げて価格圧縮を諦めるか?
悩んだ結果は「両方諦めない」。
その為に使ったのは
Brand-Xの激安ドロッパー。
Brand-X=謎のブランドという名前ですが、
クリスマスにやって来るサンタクロース、
その正体くらい直球でバレバレな、
海外通販最大手のオリジナルブランド。
それを普通に注文して昨日届いた、と。
弊店扱い商品ではありませんので、保証については一切関知致しません。
その代わりこのドロッパーに関しては利益は一切頂きません。
つまりこのドロッパー部分に関しては仕事ではないのです。
新鮮な食材を仕入れて調理しお出しする、
その事を生業とする飲食業と同じく、
自転車屋も部品を仕入れて組み上げ、
美味しい一台を提案するのが仕事です。
しかしとても美味しい缶詰があり、
それがオードブルとして丁度良いなら、
料理の合間に缶詰出しても良いんじゃない?
重要なのは
「最終的に良い食事を提供出来たか?」ですから。
完成車価格に対して¥1万追加で、完成度は1ランク以上上がった今回の一台。
寒さに抗い山の奥へ奥へと分け行く、そんな際の相棒に如何で御座いましょう?