井戸端監視カメラ



キッコリー調査団。

はい、と言う訳でSalsaの戦略モデルであるTimberjackをチョイと乗って来ましたので、
その内容というか正体というかを簡潔に纏めてみたいと思います。
キッコリー調査団。_c0189724_15212513.jpg

思いはするのですが・・・纏まりません。
乗れば乗るほど「はっは~ぁ」と感じる所があるも、
その情報を頭で咀嚼するとグチャグチャになりで。

「凄くよく走ります!ハンドリングもキレキレです!」
的な言い回しでお茶を濁せれば良いのですが、
ん~・・・違う、根本的に何かが違う。


何も考えずにパッと乗れば極自然に走り出します。
普通に座って漕いでいる限りはクセもありません。

キッコリー調査団。_c0189724_17313055.jpg
しかしこの「クセがない」という所が変。

セミファットたる27.5+ホイルの車両は、
クセが強い物が多い傾向にあり、
その殆どはトレイルの下りで気を吐くモノ。

そんな中にあってティンバージャックは、
ヘッドは寝過ぎていない68°ですし、
何よりBB下がりが58mmと相当低い。

キッコリー調査団。_c0189724_15221932.jpg
近年のトレイルバイクのトレンドである、
「ロングフォーク&ベタベタに寝たヘッド」
とは方向性が違う事は確実な訳ですが、
じゃぁ下りで不安を覚えるかというと・・・。

不安なぞ欠片も感じさせず、
ただハンドルを握っているだけで、
ジェットコースターの様に下って行きます。

キッコリー調査団。_c0189724_15224963.jpg
この下りでの安定感を生んでいるのはおそらく、
Sサイズ&120mmサスで実測約690mmという、
異様に長いフロントセンターでしょう。

林道を漕ぎ行くシーンでは低いBBと相まって、
体がズッポリと車体に嵌り込んだ様に錯覚します。
何と言うか・・・人間ミッドシップ、みたいな?

故にダブトラを漕いで行く際にも、
近年のトレイルバイク的なノリではなく、
一昔前のXCバイク的なノリのマイルド版が近い。

キッコリー調査団。_c0189724_15231335.jpg
要するに。
とてもとても乗り易くフレンドリーなMTB、
それがティンバージャックの本質でしょう。


文字で書くと没個性的な印象が残りますが、
この乗り易さ・フレンドリーさこそが、
Salsaの戦略モデルたるポイントです。

ユーザー層だけでなく、我々販売店や代理店担当者も含め、
「Salsaはフレームから組むクロモリブランド」という旧来のイメージが強いですが、
本国では初代エルマリアッチ完成車の成功以降、完成車ブランドへと舵が切られ、
今ではトレックやスペシャと直接対決する様なブランドへと変化しています。

その現在のSalsaの中でティンバージャックが担わされたのは、
「まずユーザーにMTBを楽しんで貰う事」なのではないでしょうか。

例えばオフロードを含めたツーリングをバイクパッキングでのんびりこなし、
シングルトラックやハードなトレイルも恐怖感を感じさせる事無く、
楽しみだけをユーザーに提供するといった間口の広さ
キッコリー調査団。_c0189724_1955455.jpg
MTBは年々進化をしてはいますが、
それは言い換えると「特化」であり、
嘗てMTBが持っていた万能性は、
余剰として切り捨てられて来た感も。

その万能性を今一度引き戻す事で、
Salsaの世界観に興味を持つ切欠とする、
きっとそれがティンバージャックの使命。

キッコリー調査団。_c0189724_15214432.jpg
軽いです、乗り易いです、よく走ります、
楽です、安定感あります、よく曲がります。


ではティンバージャックのネガな点とは?
シッティングとダンシングの差が大きく、
アクセルOn/Offのメリハリが曖昧で、
刺激が少ないってな辺りになりましょうか。

とは言え、今回の試乗車はSサイズと自分にはあまりに小さく、
コレがMサイズやLサイズであったなら、また印象も大きく違ったはずでしょうし、
そもそもそういったグダグダ言う人間を対象にしたモデルでは無いですしね。

キッコリー調査団。_c0189724_15233121.jpg
そんなこんなな戦略モデル。
Salsaが提案する世界観の入り口として、
パックリと口を開けて構えています。

もしかしたらこのティンバージャックが、
再びMTBブームを起こすやもしれません。

まぁ細かい事は置いといて、
暇がある人は試乗車に乗ってみて下さい。
by kaleidocycle | 2017-06-06 20:11 | 駄情報
<< パサットな。 バッサイマン。 >>


空井戸サイクル

by kaleidocycle
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
以前の記事
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
空井戸サイクル
(カライドサイクル)

〒602-8044
京都市上京区堀川下立売
東入ル東橋詰町167-2

℡ 075-755-6627

kaleidocycle.jp
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧