「作って壊れて直して壊れてまた直して」といった、
永久ループに注がれるコストを削減すべく、
地方道のアスファルトは引っぺがして、
土の道にしてしまえば維持費が安くなる。
そんな理由から米国では未舗装路が増え、
同時に台頭して来た
グラベルロードというジャンル。
自身、RLT9というグラベルロードを乗っていますが、
けっして未舗装路だけで気を吐くモノではなく、
純粋なるサイクリング車としても有能という事が、
実感されるに伴いグングン勢力を伸ばしています。
しかしグラベルロードとディスクロードとディスクシクロで何が違うの?と、
その立ち居地というか定義があまり世に伝わっていない事から、
「これぞ!」というモノから、「いやいや、それグラベル違うでしょ」というモノまで、
実に玉石混合ワケワカメな今のグラベルロード界であったりもしますね。
弊店なりのグラベルロードの定義は以前にも書いた気がするので省略しますが、
グラベルロードが気になっているという人が検討する際には、
Salsa/Warbirdを基準に好き嫌いの足し算引き算をする事をお勧めします。
いや、ホントにワーバードは最高のグラベルマシーンだと思っているのですが、
基本的に鉄フレームしか置いていない弊店では「アルミはねぇ・・・」と言われる事しばしば。
じゃぁ
鉄フレームのグラベルロードでベストバイを挙げるなら何処の何か?
ワタクシの知る限りではコレなんじゃないかなぁ、というのが。
Bombtrack Hook2 ¥260,000完成車の完成度が異様に高いドイツからの刺客、2017モデルも尖っています。
まずコンポが良い。
SramのRival11を使った1x11です。
クロスレシオである必要性が低い上、
Fメカトラブルを避けたい事もあるので、
グラベルロードはフロントシングルが良い。
しかしシマノコンポではフロントシングル用STIは存在せず、
またMTB用コンポとの互換性が無い為、混ぜて使う事が出来ません(というか難しい)。
その点、Sramはフロントシングル化に積極的なのでRival11の様なコンポも存在するし、
MTB用メカ&スプロケと混ぜて使う事でワイドレンジ化も可能という事でグラベル向き。
そんな変速関係は支持するとしても、個人的にSramの油圧は・・・苦手です。
フィーリング・信頼性、共に今後を期待という域を出ない印象なんですよね・・・。
その点、Hook2に装備されるブレーキは、
機械式の中でもコントロール性に秀でる、
TRP/Spyreってのがまた良い。
ドカーンとひっくり返って、
「ギャー!レバーが崩壊した~!」
とかなると、油圧一体レバーは辛い。
けど機械式なら被害は最小限、と現実的。
マウントは専用の部材を用いた
フラットマウントなのに加え、
リア12mmスルーの142mmエンドですので、今後の油圧化にも充分対応可能。
リアがスルーと言う事は当然フロントもスルー。
15mmではなくトレンドに則った12mmで、
ワイヤ中通しのカーボンフォークがセットされます。
テーパードコラムなんてのは今更言うまでも、ですね。
そんな足にセットされるホイルは、
DT-SwissのR24-Spline-dbで、
DT製品の中ではエントリーモデルとは言えど、
チューブレス対応となりますので、
タイヤを交換すれば即チューブレス化可能。
因みにスプラインにクレメンの36cタイヤを履いてクリアランスはこんな感じ。
メーカーや製品にもよりますが、Max40cって辺りでしょうかね?
「鉄で45c履きたいよね~」
という林道志向の方には、
NinerのRLT9Steelがお勧め。
ただフレームセットで¥23万します。
その点、此奴は完成車で¥26万!
ハンドルも良いシェイプですし、
サドルもサンマルコ/スクアドラと、
隙の無いアッセンブルで¥26万!
と、この様にですね。
かなり研ぎ上げられた鋭い内容の、
スチールグラベルロードである、
Bombtrack/Hook2ですが、
欠点を挙げるとするなら、
「サイズ展開が少ない事」と、
「現車を見る機会が滅多に無い事」ただ個人的に非常に気になるし、
実際走ってみるとどうなんだろ?
という興味もあったりするという事で、
代理店さんにお願いして、
試乗車をお借りする事にしました。
明後日16日(木)から一週間、弊店店頭にてHook2のMサイズがスタンバってますので、
サイズ感を御確認頂いたり、実際に乗って頂く機会として御活用下さい。
「林道までひとっ走り行きたい」という方は事前に時間を予約して頂くと共に、
愛用のペダル&シューズをお持ち頂ければ、ええもう、ジャンジャンジャンジャン。