雪の向こうに見える桃源郷を探しに行って来た、
そんな顧客さんの車両を調整していると、
フロントのシフトワイヤが見慣れない事になってました。
なんじゃこりゃ?とよくよく見ると・・・、
インナワイヤが凍り付いているんですね~。
寒い寒いと思ってましたが、今日の寒さはモノホンですな。
と言うわけで本日は一つ氷の話を、するかと見せかけて
スタンドの話題。
走りに行くだけならばスタンドなぞ必要ない、そんな風に考える方も多いでしょうが、
あればやはり便利である、というのは事実であります。
ただ、着けてて不細工なのでは気分が盛り下がりますし、
スタンドを取り付ける事により車体が傷だらけになるのを喜ぶ人も少ないし、
そもそもキチンと取り付けられねば使い辛かったりもする。
しかしスタンドをキチンと取り付ける為の
プレート台座を装備したフレームと言うのは、
意外なまでに少数派なので「スタンド着けたいけど・・・なぁ」と二の足踏む事屡。
そんな貴方に届ける新製品が此方。
サーリーのスタンド取り付け補助金具、
「キックスタンドプレート」です。
Surly KickStand-Plate ¥1,300(ペア)
荷物を大量に積載するツーリング時には、
スタンドがとても役に立ちますので、
ロングホールトラッカー&ディスクトラッカーに、
スタンドをより確実に取り付け出来る様にと、
企画された本製品、という話だそうです。
ではこの製品はトラッカー兄弟専用なのでしょうか?
答は「否」。
クロスチェックであっても御覧の通り、
ピタリと誂えた様に収まります。
それもそのはず、チェーンステーのBB周りは、
組み方にセオリーというものがありますので、
結構多くの鉄フレームにも転用可能なのですな。
なんならコレにも着くんではないか?
と我がチタン製固定フレームに宛がってみると。
おぉ~、ピタリと収まるではありませんか。
しかし同時にタイヤに接触しております。
Surlyの固定フレーム・スチームローラーでも同じで、
25~28cまでのタイヤを使うという前提で、
ホイル位置を後めにセットすれば、
使える・・・かな?ってなきわどい雰囲気。
ただこの製品は溶接されたプレート台座とは違い、
スタンドを確実に取り付けるという能力はありません。
じゃぁ何の効果があるのか、というと?
一つにスタンドを過度に締め付ける事によりBB周りのステーを潰してしまうのを防ぐのと、
もう一つ、プレートがズレてしまう事で不意にスタンドが脱落する事を防ぐというモノ。
要するに補助金具って事ですね。
それであれば、キックスタンドの総本家とも言える、
エスゲのキックスタンドにも付属して来ます。
Esge ダブルレッグスタンド ¥5,400(税別)
なんなら補修部品としてそのプレートだけでも、
ベースプレート¥300と、樹脂プレート¥280x2の、
合計¥860で入手する事が可能です。
しかしそのエスゲの補助プレートと、
Surlyのプレートを見比べてみると?
汎用性ではエスゲに負けますが、
より確実に負担を減らすのはSurly製品。
しかもSurlyのは2枚で¥1,300であり、
1枚バラ売りとなると¥650ですので、
コストバリューとしても中々優秀だったりします。
けっして万人が求める製品では無い訳ですが、
「痒い所に手が届く」を地で行くサーリーのキックスタンドプレート。
ある意味、実にサーリーらしい製品だなぁと滲み滲み感心。
まぁ本格的にスタンドを固定したい鉄フレームユーザーは、
プレート台座を溶接してしまう方が手っ取り早かったりもします。
プレートの溶接自体は¥4,000程度と案外安いのですが、
同時にフレームの再塗装が必要となりますので、塗装コストの方がネックになるはず。
なので、フレーム塗り替えを検討している方は、同時にスタンドの要不要も御検討あれ~。