井戸端監視カメラ



丸洗い。

丸々一日使って一人ブラっと出掛ける。
そんな事を最後にしたのはいつだったかしらん?
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息子が生まれてからは、休みはいつも息子と一緒。
それは勿論幸せな事なのだけれども、
なんだか埃が分厚く積もって来てる様な気も。

脳味噌に?魂に?何にかはよく分からねども、
此処らでスパッ!と丸洗いしたいと思い、
家内に許可を得て家を後にした午前3時半。
 

そして空が白みだした頃、
紀ノ川の脇をモーターサイクルで走っていました。

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丸一日ひまがあれば何処へ行くか?

あそこ行きたい、あそこも気になる、
候補は取り留めなく沸き出て来るけど、
やっぱり一番好きなのは紀伊半島!

その紀伊半島の「奥の奥の奥」
日帰りで行ける秘境・大塔山へGo!

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シルクロードならぬ「辛苦道路」。

そんな風だった紀伊半島の道路事情も、
近年メキメキとよくなっており、
広く綺麗な道をスバーンと移動出来る今です。


が、用事があるのはそんな今の道では無く、
一昔前に使われていた、此処にしかない道。

ただ今使われていないという事で・・・、
はい出た、紀伊半島名物「通行止め」

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崩れているとは言っても、
まぁバイクなら行けるんじゃね?

と勝手な希望を胸に抱き、
未舗装の道をガタガタ揺られ行く。


その路傍には「これぞ!」という、
メルヘンチックな風景が続出。

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そして遂に。


コレだ!
コレが見たかった!


という素掘りトンネル出現。



現代では考えられない、
この荒々しい雄姿。

ん~ワイルドだぜ~。


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そんな素掘りトンネルを幾つも越え、
ガッタンガッタン揺られ続けて、
10kmほども来た所で、
希望は打ち砕かれました。

全然通れそうに無い。
いや、脇の土を避けて、
無理矢理ファイト一発すれば・・・。

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無理無理無理無理、全然無理。

250kgのバイクを崖下に落としてしまったら、
非力な人類に出来る事など何も無い。
此処はおとなしく諦めて、元来た道を戻る。


往路、「対向車注意」の看板を見ながら、
「対向車なんか来るかい!」と思っていましたが、
まさか己がその対向車役になろうとは。

ガタガタガタガタ・・・ x 小一時間。

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旧道を踏破出来なかったけれど、
やってダメだった挑戦の後は気分爽快。


広い国道に出て快走するにつけ、
道路行政の偉大さが身に滲みる。

旧道であれば3時間程度要したであろう所も、
現代の国道であれば30分も掛からずパス。

そして雄大な熊野川へ。

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休憩休憩。

紀伊半島といえば温泉。
其処彼処で温泉が湧いている。


まだ誰も入っていない一番風呂を、
一人ドボンと飛び込んで堪能。

何せまだまだ午前中、時間ならある。

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さっぱりした後は熊野灘へ出て。


「お買い物なら凹凸商店!」
みたいな看板の下に書いてある、
「Uターン42km」という風な表記に、
紀伊半島の壮大さを感じながら。

同時に頭の隅でズッと息子の事を考えながら、
海沿いを只管走り北上する。

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陽が落ちるのも早くなって来た今、昼を過ぎれば日暮れの気配はもうすぐそこ。
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もうすぐ一日が終わってしまう。


まだ間に合うか、まだ間に合うだろう、
そんな事を念じつつダム湖沿いの、
細い一本道を右へ左へ曲がりながら、
奥へ奥へとバイクを走らせる。

幾重にも連なる山襞を、
一枚一枚タマネギの皮を剥くが如く。

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綺麗に舗装された道は、
山襞一枚剥く毎に少し荒れ、
砂が浮き始め、やがて砂利道に。


舗装路の整備が進んだ今でさえ、
出入り容易ならぬこの奥に、
嘗てあった暮らしとはどの様なモノだったのか?

周囲との時間的距離が生んだであろう、
「独自」というに相応しい暮らしは、
今ではダムの底に沈んでしまったらしい。

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やがてダム湖の底に沈んだ集落の、
更に奥にあったという廃村へ到達。

自分が生まれた頃には、
まだこの村には数世帯残っていたそうなので、
人の名残りみたいなモノは僅かながら残る。


が、生活の様子をうかがわすモノは、
もう殆どが山に呑み込まれた模様。

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少し開けた空き地に残るコンクリートの像が、
此処が山の分校跡である事を示す。

どんな暮らしをしていたのだろう?
どんな事を考えていたのだろう?
と、想像膨らます端には必ず、
息子の人生への想像が繋がっていて、
幾ら考えても分かる訳など無いのに、
それでも考えずには居れなくて・・・。

帰るか。

丸一日走って600km少々、タマシイじゃぶじゃぶ洗って真っ白け。

今日見た風景の中の幾つかは、次来る時には消えているかもしれないけれど、
一度見れたならそれで万々歳、次に洗濯する日まで頑張りまっしょい。
by kaleidocycle | 2015-10-21 20:36 | 無駄
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