井戸端監視カメラ



晴漕雨読。

弊店5の倍数日を定休日と定めておる訳ですが、2月は28日までしかない為、
26・27・28日と来て3月1・2・3・4日・・・と休みが抜けてしまいます。

そんな休み一回飛ばしタイムを越え明日は5日の定休日、イヤッホ~!
なのに天気予報は雨です。ナンジャモンジャ。

しかし。
雨は雨の楽しみ方というモノがあり、個人的には黙って本を読み耽るに限ります。
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先週読んでいたのはこんなの。


「人類が進化を迎える時、
 旧人類はどの様に振舞うのか?」

という様なSFです。

デビュー作「13階段」でトキメかせてくれた高野和明さんの作品と言う事で、
今回もとてもとても面白く読ませて頂いたのですが・・・読後感が甘めなのが残念でした。


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本と言うのは不思議なモンで、
内容という名の「味」が美味くても、
語り口という「喉ごし」が好みでなければ、
欲する気持ちが湧き上がらん事屡。

その点、最高なシミタツ先生
「エンターテイメントと男の背中」という、
混じり難いモノを見事に混ぜ合わせる。

時代物書かせてもハードボイルド系書かせても、シミタツ先生は本当に最高なのですが、
そこに一匙のファンタジー要素を入れる上手さったらもう・・・。
男だ女だって分け方は適切では無いのですが、
男だから分かる男の女々しさみたいなのがじんわりと滲んでグッと来ます。



とそんな好みを持つ為、男性作家の本ばかり読んで来た中で、
頭をカチ割ってくれたのが桐野夏生さん。

弁当工場で働く主婦が、殺してしまった旦那の遺体処理で人生を狂わす「OUT」や、
希望の無い真っ暗な人生を歩む青年と、田舎者の青年とが交錯する「メタボラ」
突然消えた我が子を探して彷徨する女性を描いた「柔らかな頬」などなど。
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救いの無い話を書かすと何せ上手い。

「選択肢の無い人生の閉塞感」
という題材が多いと思うのですが、
甘さはグッと抑えに抑え、
読む度にヒリヒリする様なドライさは、
もしかすると女性だから書けるのかも。

で、そんな桐野さんの新刊文庫が「ポリティコン」
大正時代に理想郷を求めて作られた東北地方のコミューンが、
現代まで耐えて維持して来た結果直面する様々な崖っぷち問題、
その逃げ場の無い中で泥沼に足をとられて行く主人公・・・何と容赦の無い事か~!



本の何が良いって、基本的に書き手個人の世界が全てなんですよね。
映画とかだと多くの人の協力の下作られる訳でどうしても純度が下がります。
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その純度の高い濃密な世界に、
たった数百円で嵌まり込めるというのは、
文庫本の非常に優れた点でありますし。

出版大国・日本でありますから、
読んでも読んでも面白本は無尽蔵。


皆川博子さんなんて御歳84歳で、
未だ書き続けておられますしね。

失礼な話かもしれませんが、この位の年齢まで来られると、
最早「男性だから・女性だから」ではなく単なる人間へと昇華される所もある様で、
この少女独特の感覚を透かし見る「少女外道」を読むに、
自分以外の視点を垣間見れる本ってのは・・・やっぱ良いなぁ~と思う訳ですよ。
by kaleidocycle | 2014-03-04 20:20 | 駄情報
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